公開シンポジウム 
自閉症者の語る自閉症の世界


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アンケートの質問への答え

ラリー・ビショネット(Larry Bissonnette)

1.「自閉症」の世界について

【Q】 みなさんの身の回りの世界にある、自閉症に関する最も重大な誤解は何ですか?
(A) 自閉症者の支援に関わる人達は、暗記的・機械的で実用的な方法でのみ、学習が行われなければならないと考えていますが、学びにクリエイティビティの要素を入れることは重要なのです。なぜなら、他の経験は、その人自身が興味深い活動を選ぶという道を取り壊し、単に時間をつぶすためだけの精神的に容易な活動への必要に置き換えてしまうからです。絵を描くことの素晴らしいところは、自分の手を空間の中で自由に動かして使えるところです。

【Q】 (6歳の「自閉症」児の母親より)みなさんが6歳の頃、世界はどのように見えていましたか?お気に入りのもの(物語、キャラクター、食べ物など)はありましたか?どうしてそれが好きでしたか?不安を鎮める手段にはなりましたか?
(A) 僕がかつてそうだったように、自閉症の子どもにとっての問題は、本当に好きなものが何かを人に伝える手段を持たない、ということです。その手段が確立するまで、すべてのものが不完全でした。

2.支援のあり方/関わりについて

【Q】 (家族が子どもの力以上のことを要求して訓練を無理強いすることを心配する立場から)みなさんは、文字で表現する方法を獲得するに至るまでの訓練は苦痛ではなかったのでしょうか?むしろ学者が真実を追究することに歓びを感じるように、表現できる手段を得るためには苦労と感じなかったのでしょうネ・・・。
(A) 思考や思いを自分の内だけに留めていることの方が、もっと苦痛です。手を動かして文字をタイプすることは、自分の考えや感情を表現するという意図的なコミュニケーションへの道へとあなたを押し進めてくれることです。文字をタイプすることに伴う苦痛は、素晴らしい芸術を生み出す苦しみに似ています。苦しみもがくことはあっても、その結果で十分に報われるのです。

4.○○さんへ

【Q】 (ラリーさんと直樹さんへ)創作活動は、どんな時にアイディアが浮かびますか?
(A) ラリー:絵を描くことは、主にアイディアありきの知的な過程ではありません。むしろそれは、力強い感情と衝動によって突き動かされるもので、その力が腕と手を動かし、紙の上にイメージを創りあげるのです。それは、大統領を目指す政治家が、人々の頭ではなく心に訴えかけて票を得ると似ていると思います。


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